しばらく東京にはごぶさただった。
新幹線の座席にすわると背もたれを倒したくて後ろの座席をうかがう、無人だったので気兼ねなしに倒す。
いつも思うのだが、自分の後ろの席に乗客が座っていたとしたら「すいませんが!」と声をかけて背もたれを倒すか、それとも黙って遠慮がちに倒してゆくかのどっちかだ。それに一段か二段か三段かも気にする。
こういった躊躇がついてまわるのは、背もたれそのものが前後の乗客ふたりの共有物であるからだ。
共有物が共有物でないのは飛行機のファーストクラスぐらいだろう。(乗ったことはないが)
べつに大そうに云うほどのことでもないが、2年に一回ぐらいしか新幹線に乗らない人間だから躊躇気味になるのだ、要するに声をかけることを心掛けることにしょう。
さて東京駅に着いて都電に乗り換える、
これから先はさきほどの様な気分では乗り越えられない。
次回に続く
木馬新聞/第1版/2019年4月