木馬新聞

神戸のジャズ喫茶木馬の愛想も上々新聞です

違うお国柄 「ストライキ」木馬マスター

 パリ在住の友人と8区にあるブロカント屋へ。タクシーが手っ取り早いということで乗ったら途中でデモに出会った。
コンコルド広場から東方面はデモの人たちがびっしり、車はびくともしない。運転手は私たちに何かを言いながら煙草をふかす。
「この国は、デモやストライキは日常茶飯事だ、今日もだけど一寸遅れるよ。」。
友人は通訳しながら「まあ江戸の火事みたいなもんだ」とジョークを言う。
話し込んでたせいで気にもしなかったのだが、外に出ていった運転手は二十分経っても帰って来ない。
車外に出て人ごみを見渡して見ると、少し前方でデモに混じって討論している。
ほどほどにいい加減だが、人も車も固まったままだから職務怠慢とはいえない。こんな個人主義もあきれるが、不思議に腹が立たない。自らが自らを縛っているのが日本人なのかな。
しばらくして運転手が手をふりながら帰ってきた。